病気の根本病態とは何か?

 病気には、目に見えない根本の病態というものがあります。それはTh生体反応です。Th細胞はその産生するサイトカインによりTh1/Th2/Th3に分類されます。図のようなシーソーをイメージしてみて下さい。Th1とTh2はシーソーの両端にのっています。Th2が優位になる(大きくなる)と、Th1から産生されたINF-γなどによって抑制され、再び元に戻ります(小さくなる)。同じようにTh1が優位になる(大きくなる)と、Th2から産生されたIL-4やIL-10などによって、抑制され、正常に戻ろうとします。このようにTh1は自身の産生するサイトカインによりTh2の過剰反応を抑制し、またTh2も同じようにTh1を抑制することでお互いに牽制し合い、このシーソーのバランスを保っています。このようにシーソーのバランスが保たれた状態が健康な状態です。

 
しかし、何らかの原因でシーソーのバランスが崩れると病気を発症します。つまり、Th1/Th2/Th3のいずれかが優位に傾いた状態は病気であるということが出来ます。この状態が病気の根本病態です。Th1は主に細胞性免疫にかかわり、慢性関節リウマチやIBDなど、Th2は液性免疫にかかわり、アトピー・アレルギーなど、Th3は腫瘤性疾患に関連しています。つまり、アレルギーで痒みという症状がある場合、IgEがアレルゲンと結合する以前に、そのおおもとには、Th2がIgEを産生するように誘導しているという根本病態があるのです。実際、アトピーやアレルギーのイヌではTh2が優位になっています。ですから、優位になったTh2をTh1で抑制する必要があるのです。